オタキング問題検証スタート1





このブログが開設されて数日が経った。僕がいつも立ち寄るメイド喫茶のおたく連中が昔のおたく業界のことをいろいろ教えてくれたのでかなり内容の濃いブログに仕上がった。そのメイド喫茶の名はxyz。もちろんこれは正式な店の名前じゃない。僕の大好きなシティーハンターにちなんで僕らが勝手に命名した呼び名だ。この店は濃いおたくだけが集まる秘密基地のような店だ。なにしろ「旧日本軍の戦闘機は何が好きか」と聞いたら迷わず「秋水」と答え「好きなポテチは何か」と聞いたら「カラムーチョ」と答えるくらいどんな分野においてもマニアックで濃い連中ばかりが集まる楽しい店なのだ。ぬるいおたくたちに押しかけられて荒らされたくない。だから電車や道路で話すときも店の名前は出さずに「xyzに行こう」などと会話する。でも本当の理由は他にあった。

その日も僕はxyaに行った。常連客はすでに僕のブログの話題でもちきりだった。

僕に気づいた常連の一人が話しかけてきた。

「クックック。お主の新ブログ見たでござるよ。素晴らしい完成度でござるな」

この人はケイタ。模型作りのプロ「プロモデラー」になることを夢見てニッパーやコンパウンドを買うためにアキバでバイトしている努力家だ。もちろん模型作りの腕は超一流。この喋り方は彼の好きなアニメキャラ俺妹の沙織をリスペクトしているからこうなったと本人は言っている。だが古い常連さんの情報によると俺妹が放送される10年前から彼はこの喋り方らしい。

そこへメイドのキャサリンちゃん(加盟)が水を運んできた。

「まあケイタさんまたバイトをさぼってるのね」

「クックック。これも修行でござるよ」

キャサリンちゃんはこの店の人気ナンバーワンメイドだ。

店の常連たちはみんなキャサリンちゃん目当てでこの店に通っている。

さらりとしたロングの黒髪をツインテールにしてニーソックスの絶対領域が萌え萌えだ。

そう。僕らがこの店を他の連中に知られたくないのはキャサリンちゃんを他の連中に知られたくないからなのだ。

キャサリンちゃんはこういった。

「ウフウフ。私もあなたのブログ見たわよ」

僕はドキドキした。キャサリンちゃんは僕の憧れだ。その彼女が僕のブログをどう思っているか気になったのだ。

するとキャサリンちゃんは言った。

「とても完成度が高いブログね。私モルダイバーってOVAは知らなかったわ。さっきアマゾンで再発売のDVDポチっちゃった。あなたのブログでこれからも勉強するわ」

僕は天にも登る気分だった!憧れのキャサリンちゃんが僕のブログをほめてくれたのだ。

だがキャサリンちゃんの次の一言で僕は泣き出した。

「でもあなたのブログには大事なものが足りないわ」

僕は号泣しながら聞いた。

「それはなんでござるか」

キャサリンちゃんは答えた。

「それはオタキングの応援記事よ」

「えっ?」

(続く)